はいというわけで楽しんできましたよ2日目。当初の予定通り香霖が出ている同人誌を買いあさってきました。いやはや財布はピンチですが、後悔はしてません。
さて、そこまではいいのですが。実は今ですね今夜泊まる予定のカプセルホテルが見つからなくて熱烈迷子中なんですよ。
ケータイの電源も切れてどうしようもない状態だったのでネカフェで場所を調べるついでにブログを更新しているのが現状。
ま、場所もなんとなくわかったんで大丈夫ですかね。
さて、今日は日記だけではなくSS(短すぎる気がするけど)も載せます。
出発前にあわてて書いたので誤字とかがありましたら勘弁してください。(kaiは漢字があまり得意ではありません)
内容は香霖×魔理沙で年末ネタです(大晦日の話です)。
よかったらこのSSのほうもご覧になってください。
”大晦日”
12月31日の夜。新年が目の前まで近づいた年の瀬の大晦日。あと少しで新年を迎えようだというのにも関わらず、香霖は普段と変わらずいつものように店で読書をしていた。いや、正確には読書をしようとしていたというのが正しいだろうか。
「なあなあ、それどんな本なんだ? 面白いのか? そんなのよりさ」
「……」
読書をしようにも暇を持て余した魔理沙がしきりに話しかけてきて読書に集中させてくれないのだ。彼女が店にやってきたのは夕方の事だ、魔理沙の作った夕食を2人で食べ、食後しばらくは店の売り物で遊んでいた魔理沙だったが、あらかた遊びつくしたのか少し前からこの調子だ。まぁ魔理沙が店に来た時点でこうなることは想像してはいた。何年か前から、魔理沙が実家を出た後からだろうか魔理沙は毎年大晦日の日になると、こうして店にやってきては共に大晦日の夜をすごしているのだ。そして毎回今日のような感じで暇を持て余した魔理沙の相手をさせられることになる。そのたび読書が中断されることになるのだが、さすがに慣れた。あまり慣れたくはないが……
しょうがなく顔を読みかけの本から魔理沙の方に向ける。自分の方をじーっと見つめる魔理沙の目は”暇だから遊んで~”オーラをこれでもかというくらいに発していた。これもいつもどうり、それはともかく……
「毎年毎年、君もよっぽど暇なんだな」
「私は暇じゃないぜ香霖。暇じゃないが大晦日の夜に1人じゃさびしいからわざわざ来てやったんだぜ」
「1で寂しいなら霊夢の所とかでもいいじゃないか」
「? 何言ってるんだ香霖、1人じゃ寂しいってお前が寂しく思ってるだろうからってことだぜ」
いやはや、どうやら魔理沙は大晦日の日に店で1人じゃ香霖が寂しいだろうから忙しい中わざわざやってきているつもりらしい。こういうのもなんだが別に香霖は魔理沙がこなくても寂しくは思わないだろう。そもそも大晦日自体が普段の平日と何ら特別には感じない。まぁ要は結局、魔理沙自身が大晦日の夜に1人では少々さびしいのだろう。
「魔理沙、寂しいなら霧雨の家に……」
「ストップ! それ以上はタブーだぜ香霖」
霧雨の名前が出た途端に即座に言葉をさえぎられる、やはり少々藪蛇だっただろうか。
「そもそも私はお前が1人じゃ寂しいだろうから来てるって言ってるじゃないか」
「それはどうも。しかし別に寂しいとは思ってないから、暇なら今からでも博麗神社にいったらどうだい」
「”本当はお前と一緒に年越ししたいからだってことくらい察しろよな”」
「ん、なにか言ったかい?」
「いや、なんにも。この鈍感!」
「?」
いきなりなんだというのだ。なにやら少々機嫌を損ねているようだが、気に障ることでも言っただろうか。霧雨の話を出した事か?だが霧雨の事はたまに口にしては先ほどのように遮られることはあっても、それで機嫌を損ねたことはない。では他に何か気に障るようなことを言っただろうか。
考えたが思い浮かばなかった。考えてもしょうがないと思い再び読書に戻ろうとして……
「てりゃ!」
魔理沙に本を取られたため読書ができなくなった。もう今日の読書は諦めた方がいいらしい。
香霖はいいところだったのにと少々不機嫌そうに魔理沙の方へ向き直った。
「あのな香霖、こんな美少女がわざわざお前のために来てやったって言うのに少し失礼なんじゃないか」
「美少女うんぬんは置いといて、素直に暇だから構ってくれと言ったらどうだい? まったく読書くらいさせてくれ。それで、何をすればいいんだい?」
「ん~、それも悪くないけど普通にいつものように何気ない会話とかでもいいぜ」
ただいつものようにのんびりと会話するだけでいいのならば、別に本を読みながらでもかまわないだろう。そう思い香霖は先ほどとられた本に手を伸ばしたが再び魔理沙に奪われる。見ると魔理沙はまた不機嫌そうな顔をしていた。
「そんなんでいいのか?」
「おう、なにも特別なことをする必要はないぜ」
そう言って魔理沙は香霖から奪った本をていっと店の隅に投げ捨てた。読書の邪魔うんぬんの前に、まず本を大事に扱ってはもらえないだろうか。
しかし、本当にこちらの気を知らないというかなんと言うか、本を奪われ不満顔な香霖をよそに魔理沙は先ほどの表情とは一転した笑顔だった。
「大晦日の夜は家族でのんびりとすごすものだからな」
「家族?」
「おう、大晦日の夜に何をするでもなく、のんびりと仲良くすごすなんてまるで家族つうか、あれみたいだろ、そのふふふふふ、夫婦っていうか」
後半はなにやら小声でよく聞こえなかったが、なるほど家族かそういわれれば確かにしっくりくるように感じる。
「ふむ、確かにあたらずとも遠からずってところだな」
「え?」
「僕が一緒に過ごす相手で一番多くの時間を共に過ごしているのは君だろうしね。家族と言われても違和感はあまりないしね、そうまるで…」
「香霖、それって」
「まるで兄妹のように」
「……」
なぜかそう言った途端魔理沙のうれしそうだった顔が急変、不機嫌極まりないといった表情になっていく。なんだ、また何か怒らせるような事を言ったのか?
「魔理沙どうかしたのか?」
「いや~別に~(ああ、そうだよなこういう奴だよなコイツは、でも普通そこで兄妹って言うか? そこはふ、ふふふ夫婦とかさ少しくらい気の利いたこと言えよな)」
「? なにか気に障ったのならば誤るが、僕は何か悪いことを言ったか?」
不機嫌になる直前に僕が言った言葉は確か”兄弟のように”だったか。不機嫌になったのはこの言葉の後だから原因はこの言葉と考えていいのだろうけど、魔理沙のことを妹のように思ってると言ってことがそんなに悪いのだろうか。魔理沙だけに限らず霊夢や妖夢などのことを手のかかる妹のようだと思っていたこうりんだったが、それは彼女たちにとっては不愉快な事だったのだろうかと首をかしげる。
いやそもそも、家族という単語を出してきたのは魔理沙のほうだ。ならば彼女が不機嫌になる理由として先ほどの言葉は当てはまらないだろう。
「もう知るか、香りんのバカ!」
なんだというのだろうか。
なんとか魔理沙の機嫌を直し、一息入れるころにはもう新年まで10数分という時間になっていた。
先ほどのお詫びということで作った年越しそばを二人で食べる。
「そういや相変わらずこの店は散らかってるな。年末なんだし、大掃除でもしたらどうだ?」
そばをすすりながら魔理沙が尋ねる。
「これでも大掃除はちゃんとしたよ」
「そうなのか? 全然変わってないように見えるが」
確かに大掃除はしたのだが、魔理沙のような客じゃない客が来るたびに商品をいじっては散らかすのでまったく効果がなかっただけだ。とは思うがけっして口には出さない。そんなことを言っても知らないと返されるか、また不機嫌になるだけだろうからだ。それにだ、大掃除といってもそんな本格的にやったわけではない。せいぜい棚を整理し、商品の埃を払ったり、窓を拭いたり程度しかやっていないので、散らかされたといっても大して違いがあるわけでも無いのも事実なのだ。
「お、年が明けたな」
魔理沙の言葉に傍らの時計に目を向けると、確かに時計の針は0時を過ぎていた。いつの間にか新年が始まっていたらしい。
人間の里では除夜の鐘なりなんだりが新年を告げてくれているのだろうが、あいにくこんな人里はなれた魔法の森のそばにそんなものを知らせてくれるものなど存在しない。
「今日はこの後どうするんだい魔理沙?」
「んぁ、ほひろんほまって」
「飲み込んでから喋ってくれ」
「ゴクン……ふぅ、もちろん泊まってくぜ。今日はここでお前と一緒にいるよ」
といって再び魔理沙はそばを食べるのに戻る。はっきり言ってしまうと魔理沙の答えは聞かなくてもわかっていた。大晦日の日に来てそのまま一泊し1日は1日中僕のそばにいるというのも、これまた毎年のことなのだ。故にもうすでに魔理沙が寝る用の布団は奥のほうにもう用意してある。
「別にかまわないが、新年のあいさつ回りは言いのかい? 君は知り合いも多いだろうし」
「そんなの、会ったときに適当にすればいいんだよ。お前のために一日中一緒にいてやるんだから感謝しろよ」
また、1人ではさびしいだろうから一緒にいてやるということなのだろう。だけど……
「心配しなくても年始の挨拶で霊夢や文、咲夜達や妖夢、優曇華達と今日は来客も多いだろうから、さびしいどころかむしろ忙しいくらいだよ」
もちろん、それで読書の時間がつぶされるのは考えるまでも無いことだ。ついでに霊夢がきたら博霊神社の宴会に強制連行させられるだろうから一人の時間などほとんど無いだろう。誘ってくれるのはうれしいのだが、できれば1人でゆっくりすごさせてほしいのだがなと香霖は思う。
「だから、ライバルがいっぱい来るからいらん虫がつかないように見張るんだろうか」
「何か言ったかい?」
「いんや、何でも無いぜ。てか少しくらい気づいてもいいだろうに、お前いつか女性に後ろから刺されるぞ」
「なんのことだ? さっきから君の言葉の内容が少々わからないのだが」
「香霖がしょうがないやつだって事だよ」
「?」
なんだというのか。
変な事で腹を立てたりなど今日の魔理沙はいろいろとおかしい。
まぁ、放っておけばそのうち機嫌も戻るだろうから、深くは聞かないでおくが。
「ああ、そうだ魔理沙、大切な事を忘れていたよ」
「?」
「あけましておめでとう魔理沙。今年もよろしく」
「……たくっ、しょうがないな香霖は」
魔理沙はそういって笑う。なにかおかしい事でも言っただろうか。少なくとも僕は普通に新年の挨拶をしただけなのだが。
「いや、そうじゃないぜ香霖」
「?」
「あけましておめでとうだぜ。今年もよろしくな」
そういう魔理沙の表情はとても機嫌の良さそうな、花が咲いたような笑顔。この数年、僕に毎年新年とともに訪れる笑顔だ。
また騒がしくもどこか楽しい1年が始まった。
