SS”バレンタインらしいです”

コピー本やっと終わった。でも寝る時間が全然無いよ(TT)

さて、というわけでSS”バレンタインらしいです”は今日のイベントに配るコピー本の本文になります。

ただ、コピー本貰ってくれた方の特典として一応 コピー本にはおまけみたいな部分がほんの僅かにプラスされてます。

さて、では前置きはこのぐらいにしましょう。

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    SS”バレンタインらしいです”

 その日は朝のうちから多くの来客が来るような気がしていた。朝起きたらお気に入りの湯のみが割れていたし、靴の紐が両足とも切れたり極め付けには屋内だというのに、どこからか入り込んだ黒猫が目の前を横切ったのだ。ここまで不吉なことばかりが重なると誰かのイタズラじゃないかとすら思えてくるが、ともかくこういうことが起こった日は必ずとも言っていいほど来客が多いのだ。これがまだ純粋な店の“お客様”ならば何の問題もないし、むしろ歓迎するところだが、残念なことにここでいう来客とは“客で無い客”と言うものに分類されてしまうらしい。
 客で無い客が多いと何が迷惑かと聞かれれば店のものを勝手に持って行ったり壊したりなども当然だが、第一に趣味である読書を邪魔されるのが迷惑だ。何せ客でない客である彼女たちは何をしに来ているのかは詳しくは知らないし、用件は様々だがただ統一されている部分がある。それは全員共、僕が相手をしないと機嫌を損ねるということ。これはとても面倒なことなのだ。なにせ、本来なら無理に相手をする必要が無いのに相手をしなければならないのだから。それはつまり僕自身は無視して読書を続けたいところなのに、そうするわけにもいかないということなのだ。何が何でも無視して読書を続けようとしたところで、大抵は途中で彼女たちに無理やり相手させられるハメにあうのだろうけど。
ま、そんなわけで来客が多い日というのは僕にとって面倒な日以外のなにものでもないのだ。
 しかもだ、壁に貼ってあるカレンダーを見ると今日の日付は2月14日となっていた。この日は毎年毎年、決まって来客が多いのである。
 だからこそ、僕は今全力で読書に打ち込んでいる。最初の来客が訪れる前に少しでも本を読んでいられるように。
 だが、そんな僕の意思を打ち壊すかのように、店の入り口が開いた。
 本日最初の来客のお出ましらしい。

~霊夢編~
 目だけを動かし入ってきた相手を確かめると、店の扉から入ってきたのはとてもよく見知った顔の紅白、香霖堂の客じゃない客の代表格の1人であった。
「1人目は霊夢か」
「こんにちは霖之助さん、どうかしたの? ていうか一人目って?」
「いや、こちらの話だ。 それでこんな朝早くから何のようだい?」
 ひとまず何をしに来たかは知らないが、とりあえずは客で無い客には違いないので目線を読みかけの本へと戻したまま用件を尋ねる。
「あ~何というか……その、今日は誰か私以外にもここに来た?」
「いや、君が最初の来客だよ」
「そ、そうなんだ……よかった」
 何がよかったなのか知らないが、そもそもうちの店に来客があるかどうかなんて別に霊夢には関係ないはずだが。
「い、いろいろあるのよ」
「そうかい」
 特に理由を知りたいとも思わないので、別にいいんだが。しかし……。
 読みかけの本から目を離して霊夢の様子を見るとなにやら霊夢の様子が普段と違う気がする。どこからしくないと言うか、顔も少々赤いみたいだし、もしかしたら体調でも悪いのやもしれない。それで看病をしてもらいにうちにやってきたということなのだろうか。
 妖怪と人間のハーフであるためか僕は人間の病気も、妖怪の病気もどちらもかかりづらいという体質なのである。そのため魔理沙や霊夢達が体調を崩した際に看病をすることになるの だが、だとすると少々面倒だが……
「しかたないな」
「霖之助さん?」
 まさか病人を見捨てるわけにもいかないし、看病してやるしかあるまい。読みかけの本を横に置き立ち上がる。
「今、布団を敷いてくるから大人しく待っていてくれ」
「ふ、布団っ!?」
 瞬間、霊夢の顔がゆでだこのように真っ赤になった。
「そ、それはちょっと色々と手順を飛ばしすぎというか、別に私そういうつもりで来たわけじゃないし……。こういうのは時間というより気持ちの問題だとも思うけど、それにしても早すぎるし、でも別に霖之助さんがしたいというなら私は……」
 あれほどに顔を赤くさせるくらい重症ならば八意女子を呼んできたほうがいいかもしれないな。
「とりあえず先ずは布団を敷いて、体を温めよう」
「温めるって、そんな……でもやっぱり私は」
「何を戸惑っているのかは知らないが、体調が悪いなら先ずは大人しく布団で横になるんだ」
「…………はい?」
 どういった理由かは知らないが、あれほどに真っ赤で今にも火を噴くんじゃないかという状態だった顔が1気に普段と変わらぬ様子に戻った。なにやら混乱しているのかなんなのか奇妙な表情を浮かべて硬直している。
「霖之助さん、何を言ってるのかわからないんだけど」
「様子がおかしかったから体調でも壊したのかと思ったのだが、違ったか?」
「違うに決まってるでしょっ!!」
 霊夢が両目を吊り上げてこちらを睨んでくる。どうやら彼女の機嫌を損ねてしまったらしい。
「私がいつ体調悪いなんていったのよ。ていうか紛らわしいのよ、勘違いしちゃったじゃない」
「勘違い?」
「あ、いや……」
 またしても顔を赤くして黙り込んでしまう。いったいなんだというのだろうか。しかし、体調不良でないというのならば霊夢はいったい何をしに来たのだろうか。
「霖之助さん、今日が何日かわかる?」
「? 2月14日だろ、それがなにか」
「これ!」
 そういって霊夢が押し付けるような感じで何かを渡してきた。 確かめると渡してきたのは綺麗にラッピングされた包みで、大きさは手のひらより少々大きいかというくらいだ。見た目のままを受け入れるならば贈り物というようにとれるが……。
「くれるのかい?」
「そ、そうよ」
 霊夢からの贈りものとなると、無用心に受け取ってしまったら後々に何らかの代償を請求されそうだが、霊夢の様子からするにいらないと返せそうな雰囲気でもないしここは受け取っておくことにしよう。何か代償を請求してきたらこれを返してやればいいだけの話しではあるし。それにしても中身はなんなのだろうか。
 綺麗なラッピングを丁寧に開いて中を確かめる。ラッピングの中には小さな箱が入っており、箱を開けるとそこに入っていたのは……
「これは、チョコレート?」
 大きなハート型のチョコレートだった。
「べ、別に、これといって特別な意味なんてないからね。 ただ、普段お世話になってるし、付き合いとしてはこういうのも必要だからあげる訳で、何も特別な意味なんてないんだからね」
 何を言っているのかよくわからないが、チョコレートねぇ……
「な、なによ。どうかしたの?」
「いや、こんな物をくれるよりも、少しでもツケを払ってくれたほうが助かるんだが」
  ブチッ。
「ぶち? って、うわぁっ!?」
 何かが切れるような音がしたかと思った次の瞬間、僕の前にいたのは見知った顔ではなく阿修羅も逃げ出しそうな形相を浮かべた霊夢が立っていた。

「この鈍感っ!」
 そういい残して破壊するかのごとき勢いで扉を閉めて霊夢が香霖堂を出て行った。扉を閉めた音とその扉が軋む音が店内に静かに響く中、僕はカウンターで霊夢の手形で赤くなった頬を摩る。
 なにやら霊夢の機嫌を損ねてしまったようだが、いったい何が悪かったというのだろうか。
 霊夢を起こらせた理由を考えようと頭を悩ませていると次の来客が訪れた。

~文編(なのかなこれ?)~
 時計の針が丁度3時を指した頃、丁度来客も途切れてひと息入れていた。なにやら年をかさねるごとに2月14日に訪れる来客が多くなっている気がする。隣に目を向けるとそこには様々なラッピングをされた色取り取りの包みが積まれている。しかも中身はすべてチョコレートだというのだから参ったものだ。どうせくれるのならマジックアイテムや外の世界の道具のほうがうれしいのだがな。ま、そんな事を言っていてもしょうがない、せっかくもらったのだしありがたく頂くことにしよう。
 包みの中から適当にひとつ取り開けようとした瞬間、それを妨害するかのようなタイミングで窓ガラスが外から破られた。
 ガラスの割れる音とその破片と一緒に新聞が床に落ちる。
「…………」
 何もなかったかのように新聞を拾い上げ、窓の外を睨むと窓ガラスを割った犯人が飛んでいく姿が見えた。もう慣れたといえば慣れたが、天狗たちは店の窓ガラスを割って配達しないと死んでしまう病気にでもかかっているのだろうか。
 まぁ天狗に対する不満なんて考えてもしょうがないことだし、せっかくだから配達された新聞でも読むか。
 そう思い新聞を広げると、その表紙に新聞の包みからラッピングされた包みが床に転がり落ちる。確かめなくとも想像はつくが一応拾って中身を確かめると、中身は案の定チョコレートだった。
 まぁ、新聞を読みながらでも頂くとしよう。とりあえず先ずは新聞である。さて、今回はどんな記事が載っているのだろうか。
 新聞の一面に目を向けたその瞬間、はたまたタイミングを狙ったかの用に入り口の戸が叩かれた。
「またか……」
 どうやら今日は何かをしようとすると必ず邪魔が入る日らしい。

~魔理沙編~
 木箱。それが扉を開けて最初に目に入ったものだ。高さは僕の胸より少し低いくらいで、人一人が何とか入りそうな木箱だった。誰が持ってきたのかとあたりを見渡すがそれらしい人影はない。
 いったい誰がと考えていると、木箱に一枚の紙が貼り付けてあるのに気がついた。紙にはなにやら文字が書いてあるようで、手にとって読んでみるとそこには。{最高のプレゼント 魔理沙から香霖へ 注意:無視したり、捨てたり、放置したり、処分しようとしたら許さん}と書いてあった。
 どうやら、これは魔理沙からの贈り物らしい。
さて、どうしたものか。はっきり言うとこのまま無視するか処分してしまいたい。毎年2月14日には魔理沙から贈り物を受け取っているのだが、去年もらったのは確かチョコレートでコーティングされた怪しげな茸だったか。あまりにも怪しかったからそのまま放置していたら、後からやってきた魔理沙に散々怒られた挙句に無理やり口の中にねじ込まれた。
ま、簡潔に言ってしまうと、この紙に書いてあることに従わない場合後々とても面倒だということだ。
 というわけで無視も処分もできない以上店内に運ぶしか選択肢は残されていないわけで、ため息を吐きながら仕方なく木箱を店内に運び込もうと持ち上げる。
「うっ、意外と重いな。何が入ってるんだいったい」
 大きさや重さからして巨大茸のチョコレートコーティングとかじゃなかろうな。木箱の中で胞子を撒き散らすチョコをまとった巨大茸の姿を創造する。寒気、鳥肌物であった。
 なんとか店内に木箱を運び込むと、適当なところに木箱を置く。
とりあえず、店内に運んだはいいもののどうしたものだろうか、どうするにしろ中身を確かめないと始まらないが、あまり開けたくない。悩んだ挙句、結局は開けることにした。何が飛び出してもいいように注意しながらゆっくりと木箱の蓋を開けていく。
 蓋が開いてそこから出てきたもの、それはチョコレート加工された巨大茸でも怪植物でもなくよく見知ったものだった。
 箱に入っていたのは黒白の魔法使い、魔理沙だった。何をしたいのかはわからないがいつもの黒白の格好に全身にリボンを巻いて箱の中に入っていたのだ。魔理沙がどうだっ!といった表情でこちらを見ている。
「どうだ香霖、最高のプレゼ……って、なにを無言で蓋しようとしてるんだよ」
 閉めようとした蓋を止めながら、魔理沙は木箱の中から出てきた。
「まったく、なんだって言うんだよいったい」
「それはこっちのセリフだ。いったい何してるんだ?」
「何って決まってるだろ、最高のプレゼントだぜ」
 そういって魔理沙はその場でクルリと回り、リボンが巻かれた全身を見せてくる。
「プレゼントって魔理沙がかい?」
「おう、どうだうれしいだろ?」
 正直頭痛がしてきた。自分をプレゼントって何を考えているんだ。
「どうしたあまりの嬉しさに固まっちまったか」
「いや、別に。 そういえば君はチョコレート関係じゃないんだな」
「まったくせっかちなやつだな。慌てるなよ今用意してやるから」
 用意、ということはチョコレートもあるということだろうか、見たところそれらしい包みも何も持っていないようだが、まさかここでチョコを作ろうというんじゃないだろうな。そこまでして、というか別に何もいらないから静かに新聞を読ませてくれないだろうか。そう思っていると魔理沙はポケットから小さなチョコレートを取り出すとそれを唇にくっつる。チョコはそもそも解けかけていたのか魔理沙の唇に触れるとその温度で溶けて、魔理沙の唇に薄っすらと液状のチョコレートを残す。そんな調子で唇全体に(実際には頬など色々なところについてはいるが)チョコレートを塗りたくる。
「さ、準備できたぞ?」
「?」
 準備も何も魔理沙はチョコを自分に塗りたくってただけじゃないか。
「鈍いやつだな、いっただろプレゼントは私だって。だからチョコレートは私だってことだ。遠慮せず舐めていいぞ……って、おい何で新聞を広げて読もうとしてるんだよ」
 読もうとしていた新聞を取り上げられてしまった。しかたない、さっき読んでいた本の続きを読むか。そう思って探すがその本も新聞同様に魔理沙の手に握られていた。
「お前な、今のはいくらなんでもレディに失礼じゃないか」
 そういう魔理沙の表情はご機嫌斜めなようだった。
「少なくとも僕の知るレディは顔中にチョコを塗りたくってないし、自分をプレゼントだとか思う存分舐めろだとかいう、頭のおかしい発言はしない」
「なんだよ私のプレゼントに不満があるってことか?」
「不満だらけだ。冗談にしても馬鹿すぎるぞ」
「なんだよせっかく2月14日だから、勇気を振り絞ってやったってのに」
 その勇気の使い方は誰がどう考えようと間違っているとしか思えないんだが。しかし、また2月14日か。
 今日ここに訪れた少女たちから共通して聞いたキーワードが1つある。それが“2月14日”だ。これについては誰かに聞こうとしていたんだが……。
「魔理沙、聞きたいことがあるんだが」
「なんだよ」
 まだご機嫌斜めなのか魔理沙の声には少し棘があった。まぁ、それはこの際おいておくことにして。
「前々から聞こうとは思ってたけど、なんで毎年2月14日にチョコをくれるんだ?」
「そりゃ、バレンタインデーにはチョコって決まってるからだろ」
「バレンタインデー?」
「……お前まさか、バレンタインデーがなんなのか知らないんじゃ」
 まさかも何も初めて聴く言葉なのだから知らなくてもしょうがないだろう。魔理沙の口調からするとだいぶメジャーなイベントのようだが、いったいどういったイベントなのだろうか。知り合いにチョコを配る日? だが、それにしては魔理沙や霊夢達がチョコを貰うのは見たことがないな。それにそこまでメジャーなイベントであるからにはこのチョコレートには何らかのメッセージか意味が込められているはずだ。そのあたりも教えてくれるとありがたいのだが……
「魔理沙、どうかしたのか?」
 目の前の魔理沙の目線はとても冷え切っていた。これは常識を知らない無知を哀れむ目とかそんなものではない。生物の最下層、汚物でも見るかのごとき視線だった。
「最低だなお前」
「はい?」
 いったいなんだというのか、バレンタインデーとやらを知らないのはそれほどまでに罪なことだとでも言うのか。「帰る」とだけ言い残して魔理沙が帰った後も夜遅くまで僕は悩み、バレンタインデーについて調べたが答えはわからなかった。

 ちなみに霊夢や魔理沙の機嫌が直るまで約2週間かかり、その間あの冷ややかな視線を受け続けるはめになるのだが、それはまた別の話。

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 いかがでしたでしょうか。個人的にはもっと時間をかけて書きたかったんですけど、なかなか時間が…

 一応、このSSには他にも何パターン化のオチがあったんですけど、時間の関係でこのオチになってしまいました。

 補足として:コピー本には上の内容に超短いて妖夢編も入っています。(←ページ的には1ページもないw)

カテゴリー: 小説 — yakai 05:06  コメント (0)

現在、修羅場中

 明日、というか今日は杜の奇跡ですね。

 私のコピー本は何とか間に合いそうです(プリンターが不調でなければ)。

 内容は2月14日ということで東方で香霖メインのバレンタインデーネタになります。言っておきますがめちゃくちゃ薄いです。

 これはどうするかな、無料配布なのは決めているんですが先着順にするか希望者のみにするか……

 冊数自体はそんな作りません。作っても5とか10かな。

 もしほしい方がいたらお早めに。

 さて続き書くかな。

カテゴリー: 日記 — yakai 01:33  コメント (0)